蔵と厨房、カビの出方が違う🍜|喜多方の蔵づくりの建物と飲食店厨房で湿気の入口を見分ける
2026/10/08
福島・喜多方で蔵や飲食店の建物を使われている方へ
土壁の蔵と、湯気の多い厨房。同じカビでも原因が違います
こんにちは😊 東北地方のカビトラブルを解決する MIST工法®カビバスターズ仙台です!施工・現場リーダーの稲垣です。
「蔵の中の物にカビが出た」「店舗に改装した蔵で、冬になると壁の足元が湿る」「厨房の天井や食材棚の裏が黒ずんできた」。喜多方市をはじめ、蔵づくりの建物が多く残る福島県内の地域で、こうしたご相談をいただくことがあります。
蔵と厨房は、まったく性格の違う空間です。蔵は厚い土壁と少ない開口部で外気を遮り、中の温度を一定に保つ建物です。いっぽう厨房は、湯気と水を毎日扱い、高温多湿の空気が短時間で生まれる場所です。ところが、どちらもカビの相談が多いという共通点があります。理由は違っても、「湿気が出ていく道がない」という点で共通しているのです。
近年は、蔵を改装して店舗や展示スペースとして使う例も増えています。もともと物を保管するためにつくられた建物を、人が過ごす空間に変えると、湿気の条件も変わります。
この記事では、蔵でカビが出やすい理由、厨房で湿気がこもる場所、営業後にできる手順、蔵を使うときの注意点、そしてカビが出たときの進め方を整理してお伝えします。
雪が降る前のこの時期は、蔵の外まわりを確かめておくのに適した季節です。
第1章|蔵でカビが出やすい3つの理由
厚い土壁・少ない開口部・雪と雪解け
蔵は、火事や盗難から中の物を守るためにつくられた建物です。その造りが、そのまま湿気の条件にもなっています。
【① 厚い土壁は、いちど湿ると乾きにくい】
土壁は調湿性のある素材で、湿気を吸ってやわらげてくれます。しかし、厚みがあるぶん、内部まで湿ってしまうと乾くのに時間がかかります。表面が乾いているように見えても、内部に水分が残っていることがあります。
【② 開口部が少なく、空気が入れ替わらない】
蔵は窓が小さく、数も限られています。扉も重く、開ける機会が少ないため、中の空気は長い時間とどまります。空気が動かない場所では、湿気が特定の場所に集まります。
【③ 雪と雪解けが外壁の足元を濡らす】
会津地方をはじめ、福島県内の雪の多い地域では、冬のあいだ建物の足元に雪が積もります。雪解けの時期には、壁の下部が長期間濡れた状態になります。基礎まわりの水はけが悪ければ、その水分が壁の中に入っていきます。
これらに加えて、蔵の中に置かれる物にも注意が必要です。段ボール、古い布、書籍、農産物の袋など、湿気を吸う物が床や壁に密着していると、その接点からカビが育ちます。蔵そのものよりも、まず中に何をどう置いているかを見直すことが、最初の一歩になります。
第2章|厨房で湿気がこもる場所
フードとダクト・床と排水溝・棚の裏・仕込み場
飲食店の厨房は、短時間に大量の水蒸気が発生する場所です。営業中は換気扇が回っていても、閉店後に空気が止まれば、湿気は室内に残ります。
レンジフードとダクトは、油分と湿気が同時に付く場所です。油の膜にほこりが付き、そこに湿気が加わると、カビが育つ条件がそろいます。フードの内側だけでなく、ダクトの立ち上がり部分や、天井との取り合いも確認したい場所です。
床と排水溝は、水分と有機物が残る場所です。営業後の清掃で水を流した後、そのまま乾かずに朝を迎えると、においの原因になります。
食材棚やラックの裏は、壁との間に空気が流れない場所です。外壁に面した壁であれば、冬は壁の表面が冷え、湿気が集まります。
製麺や仕込みのスペースでは、湯気が天井にたまります。喜多方のラーメン店のように、麺やスープを扱う工程がある店舗では、天井付近の湿度が特に高くなります。
下の表に、場所ごとの起きやすいことと確認の方法をまとめました。閉店後の点検に組み込みやすい内容です。
カビは、見える場所より先に、見えない場所で育っていることがあります。棚を少し動かす、フードの内側をのぞく。その一手間が早期発見につながります。
場所 | 起きやすいこと | 確認の方法 |
|---|---|---|
蔵の壁の足元 | 雪解け水で内部まで湿る | 外周の水はけと基礎まわりを見る |
蔵の床・置いた物の裏 | 地面からの湿気で底が傷む | 物を持ち上げて底面を触る |
レンジフード・ダクト | 油とほこりに湿気が加わる | 内側とダクトの立ち上がりを確認 |
厨房の床・排水溝 | 水分と有機物が残りにおう | 閉店後の乾き具合を確かめる |
食材棚・ラックの裏 | 壁との間で空気が動かない | 棚を少し離して壁を見る |
第3章|営業後・閉蔵前にできる基本の手順
水気を切る・送風で乾かす・湿度を記録する・写真で残す
厨房と蔵では、やるべきことが少し違います。厨房は「乾かす時間をつくる」こと、蔵は「開けるタイミングを選ぶ」ことが要になります。
【厨房|① 水気を切る】
閉店後、床、シンク、作業台の水をスクイジーや布で切ります。排水溝のごみを取り、グレーチングを外して乾かすと、においの発生を抑えられます。
【厨房|② 送風で乾かす】
清掃後、換気扇を回したまま送風機で空気を動かします。天井付近に湿気がたまる店舗では、上向きの送風が効果的です。30分でも空気を動かすと、翌朝の状態が変わります。
【厨房|③ 湿度を記録する】
開店前と閉店後の湿度を記録します。数値が残ると、「この曜日は高い」といった傾向が見えます。
【蔵|④ 開けるタイミングを選ぶ】
蔵の換気は、外の空気が乾いた晴れた日に行います。雨の日や蒸し暑い日に扉を開けると、湿った空気を招き入れることになります。秋から初冬の晴れた日は、蔵の換気に向いた時期です。
【蔵|⑤ 写真で記録する】
壁の足元、床、置いている物の裏側を、同じ位置から撮影して残します。年に数回の記録があるだけで、変化に気づきやすくなります。
第4章|蔵を使うとき・改装するときの注意点
床から離す・壁に付けない・晴れた日に開ける・記録を残す
蔵を物置として使う場合も、店舗や展示スペースに改装する場合も、湿気の考え方は共通しています。
【① 床から離す】
蔵の床は、地面からの湿気を受けやすい場所です。すのこやパレット、金属ラックを使い、10cm以上の空間をつくります。直置きの段ボールは、底から傷みます。
【② 壁にぴったり付けない】
壁と物の間に5〜10cmのすき間をあけます。土壁は調湿しますが、物で覆われていると吸った湿気を吐き出せません。
【③ 開けるタイミングを選ぶ】
外気が乾いている日の日中に、扉や窓を開けて風を通します。湿度計を持ち込み、中と外の湿度を比べてから判断すると確実です。
【④ 改装前に状態を確かめる】
店舗や住まいとして使う計画がある場合、改装の前に壁と床の含水率を測り、小屋裏や床下の状態を確認しておくことをおすすめします。仕上げ材を張ってしまうと、内部の湿気は見えなくなります。断熱や換気の計画も、建物の状態を知ってから決めるほうが確実です。
【⑤ 記録を残す】
開けた日、外と中の湿度、気づいたことをノートに残します。蔵は変化がゆっくり進むため、記録がないと悪化に気づきにくい建物です。
古い建物は、それ自体が地域の財産です。急いで手を入れるより、状態を知ってから計画を立てることが、結果として建物を長持ちさせます。
第5章|カビが出てしまったときの進め方
こすらない・含水率・内部の確認・素材を傷めない除去
蔵の土壁も、厨房の内装も、こすって落とそうとすると傷みます。手順を守って進めましょう。
【① こすらない】
土壁をブラシでこすると、壁材ごと削れて崩れます。削れた部分はさらに湿気を吸いやすくなり、状態が悪化します。厨房の塗装面も同様で、こすれば塗膜が剥がれます。
【② 含水率を測る】
カビバスターズ仙台では、壁・床・木部の含水率を測定器で測ります。蔵では、外壁の足元と内部の壁で数値を比べることで、水が外から入っているのか、内部の結露なのかを判断します。
【③ 内部を確認する】
小屋裏や床下、壁の内側は、既存の開口部からファイバースコープで確認します。梁や柱の状態、雨染みの跡を見ておくことで、建物の傷み具合を把握できます。
【④ 素材を傷めずに除去する】
MIST工法®は、素材を「削らない・擦らない」ことを基本としたカビ除去の方法です。土壁や古い木部など、削れば形が変わってしまう素材にも対応できます。文化的な価値のある建物では、事前に状態を細かく記録したうえで進めます。
【⑤ 記録を残す】
調査と施工の記録は、写真と測定値をまとめた報告書としてお渡ししています。改装工事を検討される場合や、所有者・管理者の間で情報を共有する場合にもお使いいただけます。
第6章|よくある質問|蔵と厨房のカビについて
土壁の扱い・改装・営業中の調査・記録
Q1.土壁のカビは、こすって落とせませんか?
A.こすると壁材が崩れ、粉と一緒にカビが広がります。素材を傷めない方法を選んでください。
Q2.蔵を店舗に改装したいのですが、先に何をすべきですか?
A.壁と床の含水率の測定、小屋裏と床下の確認をおすすめします。断熱や換気の計画は、その結果をもとに決めると失敗が少なくなります。
Q3.営業中の店舗でも調査できますか?
A.閉店後や定休日に合わせて日程を調整します。厨房設備を止める必要がある作業は、事前に範囲と時間をお打ち合わせします。
Q4.厨房のにおいが取れません。
A.排水設備、グリストラップ、ダクト内の油分など、においの原因は複数あります。浮遊菌検査と現地確認で、原因の切り分けからお手伝いします。
Q5.蔵の中の物にカビが出ました。
A.まず物を外に出し、状態を確かめます。段ボールや布は処分を検討し、蔵そのものの湿気の原因を見直してから戻しましょう。
Q6.雪が積もる前にやっておくことは?
A.基礎まわりの水はけの確認、落ち葉や土の除去、雨どいの点検です。足元が濡れ続ける状態を減らしておくと、春の状態が変わります。
手に負えないカビトラブルは、MIST工法®カビバスターズ仙台までご相談ください。
まとめ|蔵は「開けるタイミング」、厨房は「乾かす時間」
建物の性格に合わせた対策をおさらい
蔵と厨房は、まったく違う性格の空間ですが、どちらも「湿気の出口がない」という点でカビが育ちます。蔵は厚い壁と少ない開口部、厨房は毎日の湯気と水。原因が違えば、対策も変わります。
最後に、この記事のポイントをおさらいしましょう。
✔ 蔵は「厚い土壁」「少ない開口部」「雪と雪解け」で湿気がたまる
✔ 厨房はフードとダクト・床と排水溝・棚の裏・仕込み場に注意
✔ 蔵の換気は、外の空気が乾いた晴れた日に行う
✔ 厨房は、閉店後に水気を切り、送風で乾かす時間をつくる
✔ 土壁も内装も、こすらずに、原因(湿気の入口)から確かめる
喜多方をはじめ福島県内には、蔵を生かした店舗や施設が数多くあります。古い建物を長く使うためには、建物の性格を知り、季節に合わせた付き合い方をすることが何よりの対策になります。
カビバスターズ仙台では、建物の状態を数値で確かめたうえで、素材を「削らない・擦らない」MIST工法®によるカビ除去をご提案しています。蔵や店舗のカビでお困りの際は、お気軽にご相談ください😊
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