その水分、数値で見えていますか?😳 カビ調査で欠かせない「含水率測定」とは
2026/09/17
含水率測定とは、なぜ必要か
その水分、数値で見えていますか?😳 カビ調査で欠かせない「含水率測定」とは
こんにちは😊 東北地方のカビトラブルを解決する MIST工法®カビバスターズ仙台です!
「カビの調査をお願いしたら、含水率を測ります、と言われた」「含水率という言葉は聞いたことがあるけれど、実際に何を調べているのかよくわからない」——現地調査にお伺いした際、こうした声をよくいただきます。
カビの調査というと、目に見える汚れの色や範囲を確認するだけのイメージを持たれがちです。しかし、表面がきれいに見えても、壁の内部や床下にはまだ多くの水分が残っていることがあり、見た目の判断だけでは本当の原因や被害の広がりを正しく把握することはできません。
今回は、カビ調査で欠かせない「含水率測定」について、何を調べる検査なのか、なぜ必要なのか、そして数値からどんなことがわかるのかを、東北地方の住宅事情も踏まえながら詳しく解説していきます。
目次
第1章|含水率測定とは?カビ調査で最初に行う「見えない水分」の数値化
含水率測定は「今どれだけ水分があるか」を数値にする検査
含水率測定とは、木材や壁の下地材などに専用の測定器(含水率計)を直接当てて、その部材が今どのくらいの水分を含んでいるかをパーセンテージで数値化する検査です。カビは湿度と水分がそろって初めて発生・繁殖するため、「その場所に今どれだけの水分があるか」を知ることは、カビ調査の出発点になります。
見た目の色や臭いだけでは、カビの発生が「表面だけの一時的なもの」なのか、「内部にまで水分が入り込んでいる進行中の問題」なのかを区別することはできません。含水率測定は、この違いを客観的な数値で明らかにするための最初のステップです。
なぜ最初に含水率を測るのか
カビ取り施工の現場では、汚れを除去する前に必ずと言っていいほど含水率を確認します。理由はシンプルで、水分が残っている状態でいくら表面のカビを取り除いても、条件がそろえば同じ場所に再発してしまうからです。
✔ 表面のカビを除去する前に「水分の元」がどこにあるかを特定できる ✔ 除去後、乾燥がきちんと進んでいるかを追跡する基準になる ✔ 施工が必要な範囲と、経過観察でよい範囲を切り分けられる
つまり含水率測定は、カビ取りそのものの前工程であると同時に、施工後の効果を確認するアフターチェックとしても使われる、調査全体を通じて重要な役割を持つ検査です。
測定できる場所・素材
含水率測定は、木材(柱・土台・下地材・床材など)はもちろん、石膏ボードやコンクリートなど、住宅を構成するさまざまな部材に対して行うことができます。壁紙をはがさなくても、壁の表面から機器を当てるだけで内部の水分状態をある程度推測できるため、大掛かりな解体をせずに調査できる点も特徴のひとつです。
第2章|なぜ東北地方の住宅で含水率測定が重要なのか
日本海側と太平洋側、性質の異なる2つの湿気リスク
東北地方は、同じ地域内でも気候の性質が大きく異なります。青森・秋田・山形など日本海側は、豪雪と長い暖房期間により冬場の室内外の温度差が大きくなりやすく、壁の内部で結露が起きやすい環境です。一方、仙台・盛岡・郡山など太平洋側は、梅雨から夏にかけて「やませ」と呼ばれる冷たく湿った風の影響を受けたり、フェーン現象による蒸し暑さで室内の湿度が上がりやすかったりします。
✔ 日本海側:長い暖房期間による冬型結露で、壁内部に水分が蓄積しやすい ✔ 太平洋側:やませ・フェーン現象による夏型結露や、梅雨時期の湿度上昇が起きやすい
どちらのタイプの湿気も、症状として現れるまでに時間がかかるため、「気づいたときにはすでに進行していた」という状態になりやすいのが共通点です。
高気密・高断熱住宅ほど「数値での確認」が欠かせない
近年は東北地方でも高気密・高断熱住宅が増えていますが、気密性が高い住宅ほど、室内で発生した湿気の逃げ場が少なくなり、壁の内部に水分がこもりやすくなる側面があります。性能の高い住宅だからこそ、感覚だけに頼らず、含水率という客観的な数値で状態を確認することが重要になってきます。
「臭いはするけれど原因がわからない」に答えを出す
現場でよくいただくご相談のひとつが、「カビ臭さは感じるのに、どこから臭っているのかわからない」というものです。臭いの感覚には個人差があり、家族の中でも気づき方に差が出ることがあります。こうした場合こそ、含水率測定によって家全体の水分分布を数値で比較し、他の部位より数値が高い場所を特定することが、原因究明の近道になります。
第3章|含水率計の仕組みと測定方法
高周波式と電気抵抗式、2つの測定方式
含水率計には大きく分けて「高周波式(非接触・非破壊式)」と「電気抵抗式(針を刺すタイプ)」の2種類があります。
✔ 高周波式:本体を材料の表面に当てるだけで、内部の水分による電気的な性質の変化を読み取る方式。表面を傷つけずに測定できるため、住宅調査で広く使われている ✔ 電気抵抗式:2本の針を材料に刺し、電気の流れやすさ(抵抗値)から水分量を算出する方式。より深い位置やピンポイントの数値を知りたい場合に使われる
現場では、まず高周波式で家全体を広く確認し、数値が高い場所や気になる部位に絞って電気抵抗式で詳しく調べる、という使い分けをすることもあります。
測定の流れ
調査対象となる部屋・部位を決める(水回り、北側の部屋、窓まわりなど水分がたまりやすい場所を優先)
含水率計を壁・床・柱などの表面に当てて数値を読み取る
同じ部屋の中でも複数箇所を測定し、数値のばらつきを確認する
他の部屋や、問題のない部位の数値と比較する
一点だけを測って終わりにするのではなく、家全体、あるいは部屋全体を面として捉え、数値の分布を比較することが、原因箇所を絞り込むうえで重要です。
Q&A
Q. 含水率測定は壁を壊さずにできますか? A. はい。高周波式の含水率計であれば、壁紙の上から数値を確認できるため、大掛かりな解体を伴わずに調査を進めることができます。
第4章|木材の含水率基準値とカビ・腐朽菌が発生するライン
住宅の構造材として好ましいとされる数値
住宅の構造材として使われる木材は、一般的に含水率20%前後を目安として、これを大きく超えないことが望ましいとされています。乾燥した状態の木材であれば強度も安定していますが、含水率が上がるにつれてカビだけでなく、木材を分解してしまう腐朽菌の活動も活発になっていきます。
✔ 含水率が高いほど、カビ・腐朽菌にとって活動しやすい環境になる ✔ 木材の強度低下やシロアリ被害のリスクも、含水率の上昇と関係が深い ✔ 「今は何%か」だけでなく「乾燥に向かっているか、悪化しているか」という推移も重要
数値はあくまで「目安」として捉える
含水率の基準は、木材の種類や部位、建築時期によって多少の幅があります。そのため、ひとつの数値だけを見て一喜一憂するのではなく、家の中の複数箇所を比較したうえで、「この部屋だけ明らかに数値が高い」といった相対的な違いに注目することが実務上は重要です。
カビの発生と腐朽の進行はスピードが違う
カビは比較的短期間の湿った状態でも表面に発生することがありますが、木材そのものが腐朽菌によって分解され強度が落ちるまでには、一定期間、高い含水率の状態が続く必要があります。つまり、含水率が高い状態を放置する期間が長くなるほど、被害はカビだけにとどまらず、構造材の劣化にまで広がっていくリスクが高まります。早期に数値を把握しておくことが、被害を「表面のカビ」の段階で食い止めることにつながります。
第5章|含水率測定でわかること・わからないこと
含水率測定でわかること
含水率測定は「今、その場所にどれだけ水分があるか」を明らかにする検査です。水分の分布を数値で把握できるため、カビが発生している範囲の予測や、施工後の乾燥具合の確認に威力を発揮します。
含水率測定だけではわからないこと
一方で、含水率測定だけでは、空気中にどのくらいのカビの胞子が漂っているか、あるいは壁の表面にどんな種類のカビが付着しているかまでは特定できません。こうした情報を知るためには、目的に応じて別の検査を組み合わせる必要があります。
✔ 表面に付着しているカビの種類を知りたい → 付着菌検査 ✔ 施工前後でカビ胞子の量がどれだけ変化したか知りたい → 落下菌検査 ✔ 室内の空気中を漂うカビ胞子の量を知りたい → 浮遊菌検査
このように、含水率測定・付着菌検査・落下菌検査・浮遊菌検査は、それぞれ異なる角度から住まいの状態を明らかにするものです。「水分」「種類」「空間の汚染度」「空気環境」という4つの視点を組み合わせることで、感覚や見た目だけでは判断できなかった実態を多角的に把握できます。それぞれの検査の詳しい内容は、各検査を解説した記事もあわせてご覧ください。
目的に応じた組み合わせ方
すべての検査を毎回行う必要があるわけではありません。「まずは水分の状態を知りたい」という段階であれば含水率測定から、「施工の効果を確認したい」という段階であれば落下菌検査を、というように、調査の目的や進行段階に応じて必要な検査を選ぶのが現実的です。
第6章|東北の現場での含水率測定の実例|数値からわかるリスク判定
数値の比較でリスクを判定する
現場では、家全体を測定したうえで、部屋ごと・部位ごとの数値を比較しながらリスクを判定していきます。例えば、リビングの壁は概ね低い数値で安定している一方、北側の寝室の壁だけ明らかに高い数値が出た場合、その部屋の壁内部で結露が進行している可能性を疑うことになります。
✔ 部屋ごとの数値差から、湿気がこもりやすい部位を特定する ✔ 窓まわり・北側の壁・水回りなど、リスクが高いとされる部位を重点的に確認する ✔ 数値が高い箇所は、必要に応じてファイバースコープなど別の調査と組み合わせる
施工前後での変化を追う
カビ取り施工や乾燥処置を行った後は、同じ場所を再度測定し、数値がどの程度下がったかを確認します。これにより、「見た目はきれいになったが、実は内部はまだ湿っている」といった、感覚では判断できない状態を防ぐことができます。
季節による数値の変化にも注意
同じ場所であっても、測定するタイミング(梅雨時期・厳冬期・乾燥した秋など)によって含水率の数値は変動します。一度の測定結果だけで判断せず、気になる場合は時期を変えて再測定することで、より実態に近い状態を把握することができます。
まとめ|含水率測定は「見えない水分」を「わかる数値」に変える最初の一歩
東北地方の住宅では、日本海側の冬型結露、太平洋側の夏型結露と、地域によって異なる湿気リスクを抱えています。どちらの場合も、見た目や臭いだけでは正確な状態を把握することは難しく、含水率測定によって「今、どこに、どれくらいの水分があるか」を数値で確認することが、適切な対策の第一歩になります。
最後に、今回の内容を振り返っておきましょう。
✔ 含水率測定は、木材や壁の水分量を数値化し、カビ調査の出発点となる検査 ✔ 高周波式・電気抵抗式という2つの測定方式があり、壁を壊さずに調査できる ✔ 住宅の構造材として好ましいとされる含水率はおおむね20%前後が目安 ✔ 含水率測定だけでは、カビの種類や空気中の胞子量まではわからず、付着菌検査・落下菌検査・浮遊菌検査と組み合わせることでより多角的に判断できる ✔ 東北地方は日本海側・太平洋側で気候特性が異なり、地域に応じた視点での測定・比較が重要
「カビ臭いけれど原因がわからない」「以前カビを取ったのにまた同じ場所に生えてきた」という場合は、まず水分の状態を数値で確認することから始めてみてください。
手に負えないカビトラブルは、MIST工法®カビバスターズ仙台へご相談ください📞 東北地方の気候特性を踏まえたうえで、含水率測定をはじめとした客観的なデータをもとに、現状を丁寧にご説明いたします。
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